高圧洗浄機の心臓ともいえるモーターには、ユニバーサルモーターとインダクションモーターの2種類があることは『はじめての高圧洗浄機!購入前に知っておきたいこと』でも少し触れていますが、今回はモーターについて詳しく解説していきたいと思います!!
【目次】
■ インダクションモーターって?
■ ユニバーサルモーターって?
■ 動作音の違い
■ インダクションモーターって?
インダクションモーターを搭載した機種は、同じ機種でも周波数別に50Hz用(東日本)と60Hz用(西日本)があり、それぞれの周波数で最良のパフォーマンスを発揮するように設計されています。
各周波数用に特化し構造の無駄を省いているため、耐久性が高く寿命が長いのが特長です。そのためハードな現場で使用される業務用機種にも使われています。
構造上、動作音が控えめなので、住宅街やマンションなどでも日中なら周囲を気にせず使用することができます。
後ほど説明するユニバーサルモーター搭載の機種と比較すると、サイズが大きく重量がある機種が多いですが、高圧洗浄機は掃除機のように本体を常に引き回しながら使うことはなく、本体は基本的には動かさないので、使用時に重さが気になることはありません。
タイヤとハンドルが付いた機種なら、移動も楽に行うことができます。
製品の使用を確認する時に、50Hzか60Hzいずれかひとつの表記しかなかったり、インターネットの商品購入ページでどちらかの周波数を選択するようになっていたらインダクションモーターの機種です。
使用地域の異なる高圧洗浄機を無理に使うと十分なパワーを発揮せず、逆に負荷がかかってショートするなど事故・故障の原因となりますので、ご購入の際はご使用の地域の周波数をお選びください。
インダクションモーターのメリット・デメリット
【メリット】
・耐久性が高く、長寿命
・パワーがあり、汚れ落ちが良い【デメリット】
・50Hz地域・60Hz地域どちらかでしか使えない
・ユニバーサルモーターの機種より大きめ
■ ユニバーサルモーターって?
ユニバーサルモーターはインダクションモーターとは異なり、50Hz(東日本)と60Hz(西日本)共用のモーターなので、使用地域に関わらず全国でご使用していただくことができます。
車に積みっぱなしでも邪魔にならないようなコンパクトな小型・軽量の製品も多数あり、価格も安価なので気軽に試しやすいのが特徴です。
ただし、インダクションモーターと比べると
製品仕様の周波数表記や商品名に「50/60Hz共有」 などの記載があればユニバーサルモーターです。
また、「エントリーモデル」「入門機」など、ビギナー向け・初心者向けの表記がある商品にもユニバーサルモーター搭載の機種が多いですが、基本的な使い方そのものにモーターの種類による差はありません。
ユニバーサルモーターのメリット・デメリット
【メリット】
・小型、軽量で持ち運びやすい
・周波数を選ばず、全国で使える【デメリット】
・インダクションモーターよりパワーが弱め
・モーターが摩耗するので耐久性は低い
■ 動作音の違い
搭載しているモーターの種類によって動作音にも大きな違いがあります。インダクションモーターとユニバーサルモーターの動作音の違いには、モーターの構造が関係しています。
ユニバーサルモーターの場合、電流を流すと発生する磁界によってコイルが回転しますが、その時にパーツ同士が触れ合います。
ユニバーサルモーターの機種の動作音は、この時発生する、パーツ同士がこすれあう音です。金属摩擦によるキーキーと甲高い音なので、耳障りに感じる方も多いようです。
一方、インダクションモーターは、磁界によって回転するのは同じですが、コイル部分が磁力によって中に浮いた状態で回転します。他のパーツと触れ合うことがないため、金属的な音はせず、モーターの回転する低い「ブーン」というような音です。
動作音を気にする方であれば、インダクションモーターの機種を選ぶことをおすすめします。
まとめ
高圧洗浄機のモーターの違いについて解説しましたが、いかがでしたか?
高圧洗浄機は見た目だけでは性能の違いが分かりにくいので、それぞれのモーターの強みを知っておくと購入するときの参考になると思います。ぜひお使いのシーンに合った、お気に入りの1台を見つけてください。